IOL選手向けルール及びガイドライン

日本語

個人戦のルール

以下は選手に向けた個人戦のルールと案内です。 開会式で(英語で)説明があります。 このルールは各言語でのバージョンが言語によらず同等の効力を持ちます。

  1. 使用言語
    • 各選手はオリンピックに登録する際、用意された使用言語の中から自分が使う言語を選びます。 使用言語はオリンピックが始まる2週間前を過ぎると原則変更はできません。
    • 言語は自分が最も楽に使えるものを選んでください。 世論に反し、どの言語を使っても有利不利は一切ありません。IOLでは使用言語の地位はどれも同じです。
    • 問題は自分が使う使用言語で書かれたものが1部だけ配られます。 もし配られたものが自分の使用言語で書かれていなければ、すぐに、競技が始まる前に監督者に知らせてください。
    • 答案は必ず同じ使用言語で書いてください。 複数の言語を混ぜて使っても有利にはなりません。むしろ間違いや失点の原因となります。
  2. 問題セット
    • 問題セットは5つの独立した問題からなります。解く順番は自由です。 競技中受け取れる問題セットは1部だけです。
    • 競技時間は6時間です。
    • 問題は持ち帰ることができますが、採点してほしい用紙は提出してください。 提出する用紙はすべて用意された封筒に入れてください。
    • 採点してほしくない下書きや用紙は持ち帰ってもかまいません。問題は間違いがないようすべて入念にチェックされていますが、もし間違いがあると疑われる際は手を挙げて監督者に質問してください。 ただし採点団に連絡して質問者の言語で回答が得られるまでにはある程度時間がかかりますのでその間は別のことをしていてください。
    • 知らない単語の説明を求めてもかまいません。採点団はその裁量でそうしたリクエストに対し回答することができます。回答することによって質問者に不公平なアドバンテージが与えられる場合、採点団がリクエストに対し回答することはありません。通常、採点団は知らない単語の他言語訳を提供することはありません。
    • 質問は書面のみとします。監督者が紙を渡しますので、それに各自の作業言語で質問を書いてください。質問が複数の問題に関連する場合は、問題ごとに異なる採点委員が回答する可能性が高い(通常、採点委員長または問題の著者)ので分けて提出してください。質問への回答は各選手の作業言語で渡されます。
    • 質問するときは、監督者から渡される紙の一番上に名前、席番号、問題番号を書き、それから質問を記入してください。名前と席番号の情報は回答を渡す際のミス防止に役立ちます。
  3. 答案用紙
    • 問題文は書き写さないでください。
    • 答案は問題ごとに別々の用紙に分けて書いてください。問題は問題ごとに別々の採点チームによって採点されますので答案用紙は分け、同じ用紙に別の問題の答案を書かないようにしてください。
    • 各用紙に氏名と座席番号が書かれたステッカーを貼ってください。ステッカーには問題番号とその用紙がその問題の何番目のページなのかを記入してください。例えば、問題3 1/4, 問題3 2/4, 等。 (4枚ある用紙の1枚目の意) ステッカーを使い切ってしまったら、用紙の一番上に以下の情報を手書きで書いてください。名前、座席番号、問題番号、その問題の何番目のページか。
    • 用紙は両面使っても構いませんが、両面とも同じ問題の答案である場合に限ります。
    • 答案には必ずその解答を裏付ける説明が必要です (問題に指示が明記されている場合を除く)。 どれだけ解答が正しくても説明がなければ点数は低くつけられます。
    • この説明は解明した事実を詳しく体系的にまとめたものであって、その事実をどう解明したかという説明ではありません。 (設問に対して)どれか1つが当たればといくつも解答を書いてはいけません (もちろん複数の解答を要求する問題は除く)。解答を複数書いた場合、もしその中に正解があっても無得点になります。 矛盾する説明を書いた場合も失点になります。答案に含めたくないものは消すか上から線を引いて削除してください。
    • 最後に、答案用紙は用意された封筒に入れてください。
  4. 持ち物
    • 筆記用具 (鉛筆よりボールペンが望ましいですが、鉛筆でも構いません)。 違う色を使うと説明を明瞭にすることができますが、赤は採点に使いますので使わないでください。
    • 紙は支給されます。紙が足りない場合は手を挙げて監督者に知らせてください。
    • 予備のボールペンが貸し出し可能です。必要な場合は手を挙げて願い出てください。
  5. 持ち込んで良いもの
    • 飲食物は持ち込み可です。競技中に軽食も用意されます。
    • 食べ物を持ち込む場合は、静かに散らかさずに食べられるものだけにしてください。臭いの強いものや他の選手の迷惑になるものは持ち込まないでください。
    • 競技中に必要な薬類は持ち込んで構いません。 特別な支援が必要な場合は引率者が事前に運営に報告してください。
    • 時計や時間を計る機器は持ち込んでも構いません。ただし ({a})音の静かなもの、 ({b})外部との通信が不可能なものにしてください。 室内には大きな時計がありますので自分の時計が必要になることはありません。
  6. 持ち込んではいけないもの
    • 印刷物 (辞書など)は持ち込み禁止です。
    • 選手個人の紙は白紙も含めて持ち込み厳禁です。
    • 音楽機器などの娯楽機器はヘッドホンをつけていても持ち込み禁止です。
    • 電子タバコも含めて禁煙です。
    • パソコン、タブレット、携帯電話、スマートウォッチ、その他の外部やインターネットに接続できる機器は持ち込み禁止です。 競技中にこれらを持っていることが判明した選手は即座に失格となります。
  7. 入室・退室
    • 座席が各選手に割り当てられますので、その座席に座ってください。
    • 30分以上遅刻した場合は入室できません。
    • 一時的に退室が必要な場合は手を挙げてください。監督者が同行します。 他の選手の迷惑にならないようにしてください。
    • 競技開始から30分を過ぎたらいつでも答案を提出して退室することができます。ただし一度退室した場合戻ってくることはできません。
  8. アンケート
    • 問題の他にアンケートが配られます。競技時間のどこかで記入してください。
    • アンケートでは選手が取り組んだ問題について質問します。 この情報は作問委員会が問題の適切性を測るのに使われます。
    • アンケートではさらに選手にどの問題が気に入ったか投票してもらいます。
    • アンケートの回答は成績には影響しません。
    • アンケートは別々に回収します。

団体戦のルール

以下は選手に向けた団体戦の追加ルールと案内です。

  1. 使用言語
    • 問題は1チーム1言語だけです。
    • 答案にはチームの使用言語を使ってください。 チームの中には違う言語を個人戦で使ったメンバーもいるかもしれませんが、団体戦では同じ言語を使ってください。
  2. 問題
    • 団体戦は1問のみです。
    • 問題はチームメンバーそれぞれに配られますが、答案はチームで一つだけ提出してください。
    • 競技時間は基本4時間ですが指示があります。 監督者が開始時刻と終了時刻を記録します。 個人戦とは異なり、食べ物は支給されません。自分のものを持ち込むことはできます。
  3. 協力
    • 団体戦の問題を解くときは自由に会話することができます。
    • ただし団体戦でも資料や機器の制限は個人戦と同様です。
    • 各チームに団体戦用の部屋が割り当てられます。うるさくしすぎると、特に窓を開けたままだと、近くの部屋のチームに議論が聞こえたり、迷惑となったりするので気をつけてください。
  4. 競技中の退室
    • 一時的に退室が必要な場合、監督者に知らせてください。 その際、選手に同行する、または監督者の代わりをする補助員がくるまで待つ必要があります。
  5. 競技終了
    • 封筒に答案用紙を入れてください。 監督者がそれに封をして、採点団のところに持っていくことになっています。
    • 隣の部屋のチームは開始が遅れてまだ解いているかもしれません。 退室時は静かにしてください。

承認済み Nathan Somers, 2023年3月13日。